エレガント経営学

最新の経営学に関するトピックを新聞、ビジネス誌ビジネス書から引用し、女性経営コンサルタントの視点でわかりやすく解説、コメントしております。

★経営分析「損益分岐点分析」


固定費と変動費とは

損益分岐点分析とは、何個売れば利益トントンなのか、原価が上がった場合、何個売らなければならないのか、など、売上数量、価格、コスト、利益の関係を把握できる分析のひとつです。



売上数量が2倍になったら、利益はいくらになるか、販売価格をどこまで下げたら赤字になるかといったシュミレーションを行うことができるのです。

また、会社は、損益分岐点分析によって得られる情報をもとに、利益計画、経営計画を策定しています。



一方で、会社の利益を見る指標として、損益計算書があります。

損益計算書は、売上高、売上原価、販売費など、それぞれの項目ごとの金額を見るだけなら適した指標と言えます。

しかし、売上高が3割増えたときに、費用がどう変化し、その結果、利益はどうなるかなど、色々シュミレーションをするためには、損益計算書は適せず、代わりに損益分岐点分析を行うのです。



損益分岐点分析をするためには、まず、損益分岐点というのを把握しなければなりません。

損益分岐点とは、何個売れれば、利益トントンなのか、利益がゼロとなる地点のことを言います。

その、損益分岐点を算出するためには、まず、費用を「固定費」と「変動費」に区別しなければなりません。



「固定費」とは、会社の売上高に関係なく一定金額が発生する費用のことを言います。

例えば、家賃や設備の減価償却費、保険料などが該当します。

さらに、毎月一定額の給料の場合の人件費もこちらに含まれます。



一方、「変動費」とは、会社の売上高の増減に比例して発生する費用のことを言います。

例えば、売上原価、販売手数料、荷造費、運送費、そして歩合給の人件費もこちらに含まれます。



ここでのポイントは、よりきちんとした分析を行うために、人件費の例のように、同じ勘定科目であっても、その中身をきちんと把握して、固定費と変動費に分かれるパターンがあるということです。

きちんと分けられるために、データは、ブレイクダウンできるような詳細のもので保有する必要があります。

この辺が大雑把だど、より実態に合った分析が行うことができず、正しい経営判断もできなくなってしまうのです。

 

損益分岐点分析をするには、まずは、費用を固定費と変動費に分類することから始めましょう。