エレガント経営学

最新の経営学に関するトピックを新聞、ビジネス誌ビジネス書から引用し、女性経営コンサルタントの視点でわかりやすく解説、コメントしております。

★セミナー「ジェイ・エイブラハム」


ジェイのセミナーでの気づき

今年3月に世界No.1マーケッターと称されているジェイ・エイブラハムのセミナーに参加してきました。

そこで、ジェイは、新戦略「リレーショナルキャピタル」を世界初公開しました。

リレーショナルキャピタルについてお話ししようかと思いましたが、色々情報が飛び交っているので、今回は、少し趣向を変えて、3月のジェイのセミナーに参加して、気付いたことをシェアしたいと思います。

当然、ジェイのセミナーですので、マーケティングに関することが中心となりますが、高額のセミナー参加そのものについてもお話ししたいと思います。

私は、3月に3日間のジェイのセミナーだけでなく、その次の日の「ホット・シート」と呼ばれるジェイ自らコンサルティングをするという公開コンサルティングに傍聴者としても参加しました。

セミナーとホット・シートで気づき、学んだことをシェアしたいと思います。

 

1.すべてのアクションを数値化する

売上、コストなどの会計の数値だけでなく、顧客数、見込み客数、来店者数、ウェブアクセス数、コール数など、営業、マーケティングに関わる数値もできるだけ細かい単位で把握して、毎日分析しなければならない。



2.基本は「単価×顧客数×購入頻度」

単に売上げが下がったから、と言うのではなく、この3つにブレイクしてそれぞれの数値を検証して、原因を追究しなければならない。

また、3つのうち今回は、単価にフォーカスして、販売戦略を立てるなど、どれか1つにフォーカスして戦略を立て、実行して、それを検証し、それがダメなら、他にフォーカスするなど、選択と集中をする。



3.他業種のビジネスモデルを参考にする

ジェイは、あらゆる業種のコンサルティングを行ってきたので、同業種で当たり前のことをやってきて、これ以上成長がないときは、異業種で行われているモデルを導入することによって、新たなブレイクスルーが起きることが多いと言っていました。

 

4.徹底して自社の強みを磨く

自社の強みが他社で生かされ、他社の強みが自社で生かせることが見込まれ、リレーショナルキャピタルが生まれるのである。

 

5.相手を理解する

相手を理解し、相手の望んでいること以上のことを提供できるよう創造することがビジネスである。

 

6.仲介人、交渉人として活躍する

自分に物理的な資産がなくても、仲介人、交渉人としてビジネスをすることができる。

 

7.ものごとには順序がある

複雑と思われる問題であっても、必ず解決までの順序があるので、数値化しながら、できるだけシンプル化して、順序立てて、解決までの道のりをさぐりながら、本質を見極めていく。

 

8.苦手なことは他社に任せる

自社で営業の人の教育ができないのであれば、営業自体を他社に任せればよい。

 

9.常にレバレッジを考える

自社の強み(レバレッジをかけられる部分)を考え、相手の隠れた資産(相手の強み)を見つけてあげ、そこにレバレッジをかけられるかどうかも検証する。

 

10.正しい検証の順序で、効率よく解決策を見つける

ジェイのコンサルティングを見てみることにより、ジェイの検証の仕方、順序が大体パターン化しているのが分かりました。

ジェイの検証の順序が身に付けば、マーケティングに関するあらゆる問題に対して、より早く解決策を見つけることができると思うし、私自身、そうなってきたと思います。

 

11.セミナーは前の方に座る

前の方に座っている人の方が、やはり、ワークの時に積極的なディスカッションが行われ、問題意識の高い人が

多かったような気がします。

とはいえ、前の方にしか座っていないので、比較はしていないのですが・・・・

 

12.儲かっている人がセミナーに来る

高額セミナーに来る人たちは、セミナーに来なくても十分に儲かっているような人たちばかりでした。

儲かっていなければ、セミナー代金が払えないというのもありますが、もっと稼ぐようにするにはどうしたらよいかと向上心が高い人だからこそ、稼げるし、もっと稼ぐことができるのでしょう。

★会社経営「起業」


儲かるビジネスでスタートする

起業をしてまず最初にどんなビジネスをすればよいのでしょうか?

ズバリ!

「儲かるビジネス」です。

当たり前なのですが、皆さん分かっておらず、モヤモヤしているのです。

ビジネスとは、利益を出して、儲けなければならないのです。

赤字覚悟でビジネスをやりたいとは、誰も思わないはずです。

 

よく、好きなことで起業しましょう。と言われていますが・・・・

好きなことが、必ずしもビジネスになるとは限りませんし、

利益を追求しないから好きなことになっている可能性もあるのです。

いずれにしても、初めてビジネスを行う場合に、好きなことをするのは、応用編になります。

儲かるビジネスで本当に儲かって、十分なキャッシュを得たら、それを資金にして、好きなことのビジネスを始めるのがよいでしょう。

 

では、「儲かるビジネス」とはどんなビジネスでしょうか。

(利益)=(売上)-(仕入原価・費用)

で表せるように、儲けることは、利益を大きくすることです。

利益を大きくするには、売上を増やし、仕入原価・費用を減らすことです。

どんなに高額の商品がたくさん売れても、仕入原価や費用が莫大に大きいと利益が減ってしまいます。

儲けるためには、できるだけ仕入れ費用がかからないビジネスをやるべきです。

費用の中で、人件費や設備の費用が増えないように、できるだけ手間がかからず、設備、備品のいらないビジネスを考えましょう。

そして、売上を増やすためには、顧客のニーズに合うものでなければなりません。

また、ビジネスをスタートから加速させるためには、自分が得意なこと、分野で勝負したほうがよいでしょう。



つまり、儲かるビジネスとは、



1.仕入がない

2.人の手間がかからない

3.設備が必要ない

4.顧客のニーズがあるもの

5.自分の得意分野



であると言えます。

★経営分析「安全性分析」


会社の返済能力を慎重に確認するには

まず、前回のおさらいで、「安全性」の分析の方法としては、

・流動比率による分析

・流動資産の項目ごとの分析

・当座比率の分析

・固定比率の分析

などがあります。



「安全性」とは、会社の返済能力であり、その返済能力を最初に見る方法としては、流動比率による分析ではないかと思います。

流動比率=流動資産÷流動負債が、1(100%)以上であれば、ひとまず、合格と言えるのですが、

実は、そこに落とし穴があるのです。



流動資産の中には、現金に換金しにくい資産があるので、せっかく流動比率を出しても、意味がなくなってしまうことがあるのです。

そこで、より確かな返済能力を確認するために、丁寧に流動資産の項目をチェックしていく必要があるのです。

そこで、それぞれの流動資産のチェックポイント、リスクについて取り上げておきます。



■現金・預金

銀行預金の場合、ペイオフ解禁による、銀行の倒産のリスクが挙げられます。

銀行の経営状況を知る必要があります。



■受取手形

手形取引は、最近あまり見られなくなりましたが、相手の会社が倒産した場合は、お金が返ってこなくなってしまいます。

決済日のチェックと発行先の会社の経営状況を調べる必要があります。



■売掛金

売上代金の回収債権ですが、やはり、貸倒れのリスクがあります。

相手先が、倒産していたり、回収が長期間滞っていたりすることもあるので、定期的に不良債権になる可能性を確認、調査をする必要があります。

 

■棚卸資産

売れない商品が含まれているリスクがあります。

正規の価格で売れないリスク、代金回収に期間を要するリスクも考えられます。

定期的に売れていない商品を確認する必要があります。

 

■短期貸付金

従業員や取引先に対する貸付のことを言います。

やはり、貸倒れのリスクがあります。

従業員の給料の前借りは、要注意です。

 

■その他の流動資産

換金性のないものはないかを調べる必要があります。

 



■有価証券

時価が、買った時の価格を下回ってしまうリスクがあります。

決算書では、買った時の価格で計上されているので、一見気づかないのですが、含み損が生じてしまいます。

必ず、時価をチェックする必要があります。

 

★経営分析「安全性分析」


会社の持久力を見る方法とは

会社は、日々の取引の中で、同時に、多くの債権や債務が発生します。

モノやサービスを売った場合、代金が回収されるまでの間、売掛金や受取手形といった売上債権が計上されます。

また、商品を仕入れる場合、買掛金や支払手形を計上します。

現金商売でない限り、この掛け売りは、必ず発生するものなのです。

さらに、経費や給与、税金などの支払いも、いつも一定の期間にまとめて支払うので、未払いの債務計上を行います。

「債権」は、常に相手側から支払われないリスクがあり、「債務」は、自社で支払えないリスクがあります。

そして、会社は、成長を早めるために、先行投資をして、多くの借金をすることもしばしばです。

しかし、多くの借金をすることにより、手元に現金が残らず、資金繰りが滞り、支払いも滞ってしまうのです。

会社は、支払いが滞ってしまうリスクを避けるために、常に、会社の返済能力を見ていなければなりません。

その返済能力を見ることが、「安全性」の分析であり、資金繰りを見ることでもあります。

「安全性」の分析の方法としては、

・流動比率による分析

・流動資産の項目ごとの分析

・当座比率の分析

・固定比率の分析

などがあります。



流動比率とは、(流動資産)÷(流動負債)で表されます。

流動資産とは、1年以内に支払われる資産であり、流動負債とは、1年以内に支払わなくてはならない負債です。

つまり、流動比率が1よりも小さい場合、1年以内に、支払われる金額よりも支払わなくてはならない金額の方が多くなり、支払うお金が足らないため、借金をしなくてはなりません。

すると、お金を貸してくれるところが見つからなかったら、支払不能となり倒産することになってしまうのです。

ですから、必ず、流動比率は、1(100%)を超えていなければならず、できれば、より大きな比率でなくてはならないのです。

しかし、流動比率が1を超えて大きければいいとは限らない場合があります。

それを見るためには、流動資産の項目ごとの分析が必要になります。