エレガント経営学

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★アンソニー・ロビンズ「出口戦略」

会社は永続しない!?

さて、いきなりですが、会社は永続するもの、永続させなければいけないものなのでしょうか?

会社を自分で立ち上げた人だれもが、その会社を設立した当初は、会社を永続させたいと思うでしょう。

しかし、会社を永続させることが、ビジネスにとって必ずしもメリットにならないこともあり、さらに、会社やビジネスも人と同じように誕生から死までのライフタイムというのがあるのを最近になって理解してきました。

そこで、今回は、会社、ビジネスのライフタイムと出口戦略についてお話ししたいと思います。


もともと、イグジット(出口)とは、金融業界で主に用いられる言葉で、創業者やファンドなどの投資家が、投資した資金を回収することを意味しています。

また、イグジットの具体的な方法としては、その会社の株式を公開(IPO)して、上場株として市場で売却する方法と、他の企業にその企業全体を売却する企業の合併・買収(M&A)による方法などがあります。

広い意味での出口戦略、イグジットの方法としては、売却、合併、買収以外にも、事業承継、清算なども考えられます。

そもそも、なぜ、出口戦略を考えなければならないのでしょうか。

人間にも誕生から死までのライフサイクルがあるように、企業にも同様に誕生から死までのライフサイクルがあります。

会社は永続するものと思われている方もいると思いますが、実は、企業は、自然の成り行きで営業を継続していると、必ず死を迎えてしまうのです。

死を迎えるころには、有能な人材を失い、顧客、取引先も失っていて、利益を生まれることがなく、組織として動かすことはできなくなってしまっています。打つ手がなくなっているのです。

死を迎える前の、成長期、成熟期の売上、利益が伸びているときに次の手立てを打つ必要があるのです。

次の手立てを打つために、そもそも、なぜその事業、ビジネスを始めたのかを振り返る必要があります。その事業を成長させるための手段として出口戦略はとても有効になってくるからです。

たとえ、合併、買収などが行われても、事業を成長させることができますので、従業員、顧客、取引先を守ることができます。

売却がされたとしても、成長期に行われれば、創業者は、キャッシュを手に入れることができます。

しかし、もし、創業者がただ会社を保有していたいという一心でダラダラとビジネスを続けていると、あっという間に死を迎え、すべてを失い、従業員、顧客、取引先すべてを不幸にしてしまいます。

従業員、顧客、取引先、そして経営者がすべて幸せでいられるようにするために、事業立ち上げ時に、その事業の目的を明確にし、出口戦略を考え、潔い決断、エグジットができるように準備したほうがよいのです。

潔い引退で有名となったのは、ホンダの創業者 本田宗一郎の65歳での現役引退ではないかと思います。この場合、後継者が育ち、リーダーとしての潮時を感じとってのものだったそうです。

そのおかげで現在も後継者によって、ホンダは順調に経営が続いているのではないかと思います。

いかがでしたでしょうか。
会社を立ち上げたり、事業を始めた時には、なぜその事業を始めるのかを明確にし、必ず出口戦略も考えましょう。