米国の内部統制
米経済界有力者ら
企業の内部統制
基準緩和を提言
監査簡素化など、政府に
米経済界の有力者や専門家からなる「資本主義市場の規制に関する委員会」は、11月30日、正確な決算書を作成するための社内体制整備と外部監査導入を厳格に義務づけた内部統制ルールを見直すよう米政府に提言した。
海外・中小企業への適用緩和、評価基準の明確化、監査業務の簡素化などが柱。
米経済界では「煩雑さや訴訟リスクの高まりで米資本市場の競争力が落ちている」との批判も出ている。
提言書は内部統制ルールの見直しのほか、SECや州政府機関など複数ある市場監督当局の合理化、米証券取引法に記されている罰則条項の明確化など合計32項目。
『2006年12月1日 日本経済新聞夕刊 より抜粋』
【解説】
SOX法による内部統制のルールは、複雑、煩雑化しすぎていて、実務に適応しにくいと担当者を悩ませていました。
アメリカで、内部統制ルールの見直しが行われ、制度が緩和化されれば、日本でもその影響で、緩和化されると思われます。
日本でも上場企業ではすでに日本版SOX法対応に向けた準備が行われていますが、基本的な業務プロセスの見直し等は進めながらも、少し米国での動向も注目していたほうがよいかもしれません。