会計基準共通化
会計基準 国際共通化急ぐ
「世界で孤立」に危機感
欧米間で会計基準の違いをなくす作業が進む中、日本でも産業界などから基準共通化の加速を求める声が高まってきた。世界の中で日本の会計基準が孤立することへの懸念が背景だ。
会計基準を決める民間組織の企業会計基準委員会は共通化への取り組みの強化を求められている。
米国と欧州連合(EU)は2009年までに、米国会計基準と国際会計基準を相互承認することで合意し、両基準の差異をなくす作業が民間レベルで進んでいる。
半面、日本の金融庁は欧米の規制当局と、同様の合意をとっていない。
EUは2009年からEU域内で資金調達する海外企業に対し、国際会計基準による決算書の作成を義務付ける見通しだ。国際会計基準との相違点を早期に解消しないと、欧州で資金調達する日本企業が、追加の情報開示など余計な事務負担を強いられることになる。
「会計の2009年問題」と呼ばれる。
EUはすでに2005年に、国際会計基準と日本基準の相違点として、26項目を指摘。ストックオプション会計の導入など、国際基準に合わせて日本基準を変えたのは、まだ一部だ。
『2006年7月27日 日本経済新聞より抜粋』
【解説】
★国際基準と日本基準の主な相違点
企業合併のプーリング法
特別目的会社などの連結
海外子会社の会計基準の統一
投資不動産
資産の除却債務
工事契約