エレガント経営学

最新の経営学に関するトピックを新聞、ビジネス誌ビジネス書から引用し、女性経営コンサルタントの視点でわかりやすく解説、コメントしております。

★業界「コンサルティング会社」


コンサルティング会社の実態!?

まず、コンサルティングの実態が分からないということですので、コンサルティングのプロセスについてお話しします。

たいてい、Webのお問い合わせフォーム、メール、電話などでコンサルティング会社にお問い合わせをいただくと、ざっとお問い合わせの内容、ニーズなどを聞きます。

その後、

「それでは一度お会いして、詳しいお話を聞かせてください。」

と言われるかと思います。



そして、お打ち合わせの面談を行います。

注意していただきたいのは、この面談の時には、フィーは決して発生しません。

ここでは、本当に会社の状況や詳細の課題について聞き出すのです。

顧客側としては、信頼できるコンサルティング会社かコンサルタントかを見極めた方がよいでしょう。

この段階で、大体のプロジェクト期間、金額などを提示することもあるかもしれませんが、プロジェクトという形になる場合は、次回ということになります。

また、プロジェクトという規模にはならない、単発の契約や、パッケージ化されたサービスの提案、定型的な仕事の場合は、この段階で、そのサービスの提案、金額の提示があるかと思います。

自由に質問していただき、十分に納得してから契約しましょう。



プロジェクトの案件の場合は、次回、提案書とフィーの見積書を用意して、再度、打ち合わせを行います。

その際に、きちんとニーズに合っているのか、自分たちが思い描いていた方向性とコンサルティング会社が提案してきた方向性とが一致しているか、きちんと確認をしてください。

もちろんここで合意できれば、契約は成立しますし、納得できなければ、契約をしなくてもよいのです。

また、提案の内容を変えてほしい場合は、遠慮なく提案書の修正を要求し、何度か打ち合わせを行ってもよいのです。



契約が成立して、初めてフィーが発生します。

フィーの請求は、数か月にわたるプロジェクトの場合は、ほとんどの場合、月ごとの請求となります。

金額は、毎月定額の場合もありますし、きちんと作業工数を記録して与えられた単価にその工数をかけた金額を毎月計算して請求する場合もあります。

この辺は、コンサルティング会社の方針やプロジェクト案件にもよる場合がありますので、見積書を提示されたときに納得のいく金額になっているか確認してください。



契約が成立して、いよいよプロジェクトスタートです。

プロジェクトの形としては、クライアント先常駐型と契約の日数だけ訪問する形があります。

大手コンサルティングファームが実施するようなITコンサルティング、ERP導入のような大型案件のプロジェクトの場合は、常駐型が多いかもしれません。

この場合、参画するコンサルタントの数も10名以上であったり、期間も1年以上であったりすることもあります。

しかし、最近の傾向としては、このような大型常駐型は減ってきており、ほとんど週数回、月数回の訪問型になっています。

1つのプロジェクトの期間中であっても、最初の導入時は、毎日訪問していたが、導入後繁忙期を超えたら、月数回の訪問になるなど、臨機応変することのほうが多いでしょう。



プロジェクト終了後も、アフターフォローのために、顧問という形で契約を継続することも多いです。



プロジェクトを成功させるためには、コンサルティング会社にお任せするのではなく、クライアント側での積極的な関与が必要不可欠です。

もちろん、クライアント側で、プロジェクトリーダー、プロジェクトメンバーをきちんと選出しなければなりません。

★会社経営「事業計画」


事業計画書は必要か?

起業当時、最初から、完璧な事業計画は必要なのでしょうか?

 

まず、起業するための事業のネタがあるかと思います。

それは、だいたい

・起業する目的

・商品・サービスの内容

・独自の強み・USP

などが決まっているのではないでしょうか。



そしたら、その事業ネタを元に、ビジネスモデルを構築していきます。

ビジネスモデルとは、事業として継続させるための方法ですが、

・仕入から販売までのフロー

・誰に、どのように売るのか

・どこから仕入れるか、外注を使うのか

・キャッシュポイントはどこか

・回収、支払いのタイミング

・組織、人員はどうするか

などを図などを使って分かりやすく表現します。



その後、事業計画(ビジネスプラン)に落とし込みます。

事業計画は、数値化していくのがメインになります。

・資金計画書

・予想損益計算書

・資金繰り予定表(キャッシュフロー計算書)

を作成します。

予想損益計算書は、最初の1年(1期目)は、月次の予定損益を計算し、2年目(2期目)以降は、年次の損益を出していきます。

お金を借りたり、投資家に説明するためには、これ以外に、

・エグゼクティブサマリー

・事業コンセプト

・経営計画

などが必要となります。

経営計画には、3年間の中長期計画、短期経営計画、行動スケジュールなどが含まれます。

さらに、短期経営計画とは、1年間の人員計画、販売計画、仕入・購買計画、設備投資計画、研究開発計画、予想損益計算書、予想キャッシュフロー計算書のことを含めています。

結構なボリュームになります。

しかし、これを最初から完璧に作成する必要はないと思います。

特に、起業当時は、事業計画は、頻繁に変更するものだからです。

いざ、事業をスタートしたときに、思い通りにいかないことが普通なのです。

ですから、事業計画は最初から完璧なものは作らずに、その都度変更していくよう、融通のきくものにしていきましょう。

★経営管理「人材管理」


人材をマネージする方法

人材をマネージするポイントとして3つを挙げることができます。

1.起業する人材を育てる

2.混沌に対処し、変化を尊ぶ

3.採用するなら、異業種で成功体験のある人



すべての業種、すべてのステージの企業で、この3つが当てはまるとは限らないかもしれませんが、急成長するベンチャー企業の社長さんは、頭に入れておくとよいでしょう。



1.起業する人材を育てる

社長は、どの社員にも、入社したその日から、「いずれは自分の会社を持つつもりでいてほしい」と伝え続けて、本当にそのように思うべきでしょう。

そして、「吸収できることをすべて吸収しなくてはいけない」と繰り返し説いていきます。。

それは、社員がいつの日か自分できちんと会社を立ち上げられるようにとの思いからなのです。

そんなことを言うと、すぐに辞めていく社員が増えるだけだと言われそうなのですが、事実はまったくの逆なのです。

社員は、この言葉に勇気を得て、会社にとどまり、働き続けるだけでなく、ここで学んでより良い、より革新的な仕事をするようになるのです。

会社のあらゆるレベルで迅速な決定ができるように、私たちはあらゆる社員の起業家精神を育てる努力をしていきます。

そうすることで、仕事はよりスピーディに進み、社員の間に説明責任を果たす意識も育まれていくのです。



2.混沌に対処し、変化を尊ぶ



社長は、できるならば、全体戦略とマーケティング以外のあらゆる部門で実質的に自分に代われる人間を置きましょう。

変化に対応するためです。

次に起きることによりよく対処するためなのです。

さらに、混沌や変化に上手に対処する他の方法は、あらゆるプロセスを体系化し、最もよい形で実践することです。

こうすることで、よりよい決定が下されるようになり、その場しのぎの決定が急速に減っていくのです。

さらに、素早くものごとを実行するために、ものごとをより効率的に、よりシンプルに、そして断固たる姿勢で行っていきます。

そして、プロセス、実績を常に、評価し、分析し、さらに効率を上げるために、パフォーマンスを数量化して

その細かいところまで容赦なくモニターしています。



3.採用するなら、異業種で成功体験のある人

人を採用するとき、特にベンチャー企業では、まず、相手の働く姿勢と労働観を重視しましょう。

知識とスキルはその次なのです。

余裕が少しでもあれば、同じ業界で働いていた人は採用せず、何の前知識を持っていない人を手に入れ、自分たちのやり方でトレーニングしていきましょう。

ベンチャー企業で雇うのは、若くエネルギッシュでクリエイティブで、とめどなく好奇心のある人。

そういう人材は、あっという間に情報と専門知識を吸収するのです。

自分が何を知らないのかを分かっていないので、彼らは新しいことにトライし、他業界のものごとを私たちの業界に応用しようとするのです。

ある業界でうまくいっていることを、別の業界で応用できるよう、自分の社員がそういう行動が取れるように育てていきましょう。

 

★経営分析「競合他社分析」


競合他社に勝つためには



競合他社に勝つためには、競合他社の数値を知らなければなりません。

そして、その数値と自社の数値とを比較して、自社の問題点を発見し、改善していかなければなりません。

では、どうやって競合他社の数値を把握するのでしょうか。

やはり、競合他社の決算書の数値を見るのが一番でしょう。

上場企業であれば、必ず公開されていますので、すぐに手に入ります。

そして、決算書の中の数値で、どれを見ればよいのでしょうか。

売上げを見ればよいのでしょうか。

確かに、自社の事業規模と、比較する競合他社との事業規模がほぼ一緒であれば、売上げの数値を見るのはよいでしょう。

しかし、自社が従業員20名ほどの企業で、一方競合他社が200名規模の企業である場合、売上げの数値そのものを見てもあまり意味がありません。

こういった事業規模が異なる会社を比較する場合には、数値そのものの比較ではなく、「比率」・「割合」を比較していきます。



<比率・割合を比較する方法>



◎自己資本比率=自己資本÷総資本

貸借対照表に載っている、総資本に対する自己資本の割合。

どれだけ自分で調達した資金で経営が行われているかを表します。

この比率が高ければ、経営が安全で余裕があると言えます。

 

◎経常利益率=経常利益÷営業収益(売上高)

損益計算書の経常利益を売上高で割ったもの。

通常の経営活動から得られた利益率を表します。

業種によって、妥当は比率がありますので、同業他社との比較は有効です。

 

◎流動比率=流動資産÷流動負債

貸借対照表の流動資産を流動負債で割ったもの。

その会社の支払い能力が分かります。

1年以内に支払わなければならない負債を1年以内で現金化される資産でカバーできるかを見ることができます。

100%以上であれば、当たり前の健全な経営と言えます。



これらの比率を競合他社・同業他社と比較してみましょう。

★経営分析「成長性分析2」


会社が成長するということは

会社が成長するということは、売上げ高が増えること、経常利益が増えることだと思います。

そこで、前回は、会社の成長性を見るための方法として、売上高の伸び率、経常利益の伸び率を見ていくというのを紹介してきました。



利益が増える=成長する

という式は、納得いきますよね。

 

一方で、「総資本」が増えるということが、成長すると勘違いしている人も多いかと思います。

総資本が増えるというのは、現金などの資本が増えることに加えて、設備や在庫などのお金をつぎ込んで資産が増えたことも含まれます。

設備や在庫が増えて、何だか会社全体が重たくなっている・・・というイメージですね。

そうなのです。総資本が増えるということは、会社が成長するというより、「太った」ということなのです。

もちろん、利益が増えて、それに合わせて総資本が増えるのは、健全です。

しかし・・・

無駄にどんどん太っていくことは、会社の財務体質を悪化させることになります。

次の理由により、総資本が増えた場合には、「太った」ことになりますので、注意が必要です。



・流動比率の悪化

・在庫、債権、固定資産などの回転率の悪化

・自己資本比率の低下

・総資本回転率の悪化

・金利負担などによる利益率の悪化



売上高の伸び率、経常利益の伸び率とともに、定期的に総資本の増加率もチェックしましょう。

ちなみに、

総資本増加率=(当年度の総資本-前年度の総資本)÷前年度の総資本

で、1年の増加率を見ることができます。 

 

★経営分析「成長性分析」


成長力のある会社を見抜く方法

当たり前かもしれませんが、会社は日々成長していかなればなりません。

会社も人と同じように、成長が止まってはならないのです。

そして、私たちは、より成長力の高い会社に対して投資をしたり、成長力の高い会社に就職すべきなのです。

それでは、成長力のある会社をどうやって見抜くことができるのでしょうか。

会社の成長性をみるには、売上高の伸びと経常利益の伸びを見るのがよいでしょう。

そして、まず、売上高の伸びと経常利益の伸びを見るために、前年度の損益計算書と今年度の損益計算書を用意しましょう。

つまり、前年と今年の売上高、経常利益を比較して、その伸びを計測するのです。

 



早速ですが、売上高伸び率は、



売上高伸び率=(当年度売上高- 前年度売上高)÷ 前年度売上高

               

で計上されます。

できれば、前年度だけでなく、過去5年分ぐらいの伸び率の推移を見ていった方がよいでしょう。

また、競合他社との比較も大切です。

そして、会社全体の数値を見た後は、商品別、サービス別で売上高伸び率を分析することにより、商品別の成長の可能性、衰退の時期を把握していきます。

 



さらに、経常利益伸び率は、

 

経常利益伸び率=(当年度経常利益 - 前年度経常利益)÷ 前年度経常利益

 

で計上されます。

こちらも、5年分の推移や競合他社との比較を行っていきましょう。

さらに、売上高経常利益率や総資本経常利益率も合わせて見ていきましょう。



通常、ずっと利益が出続けている会社であれば、売上げの伸び率より、経常利益の伸び率の方が大きくなります。

★会社経営「起業ネタ2」


ビジネスを始める方法(前回の続き)

先週の復習からです。

ビジネスを決めるには、次のステップで進めていきます。



1.やりたいことでやれることを列挙する

2.それぞれのビジネスをやっている会社をリサーチする

3.自分の強み、差別化できることを考える

4.ターゲットを決める

5.商品、サービス、どこで利益を出すかを決める



ここまでで、どんなビジネスをするかが決まりました。

次に、そのビジネスをどのようにスタートするかをお話しします。



6.スケジュール、数値目標を立てる

7.商品・サービスの詳細を詰める

8.販売・マーケティング計画を立てる

9.リソースを集める

10.テスト販売する

 

6.スケジュール、数値目標を立てる

まずは、計画から販売までのプロセスを明確化し、それぞれの期間を決めていきます。

そして、いつまでにいくら売上げるか、最終目標を決めます。

 



7.商品・サービスの詳細を詰める

6.の売上げ目標に合わせて、商品・サービスの単価、販売個数を決めていきます。

商品・サービスに合わせてどのような材料、リソースが必要かも列挙し、それぞれどれだけ費用がかかるのか見積もりを出します。

見積もりの売上げから費用を引いた利益の金額、利益率が妥当な数値になるか検証します。

あまりにも利益率が低い場合には、商品・サービスの内容を再検討します。

 



8.販売・マーケティング計画を立てる

4.で決めたターゲットに売るための販売・マーケティング計画を立てます。

どうやって売るか(インターネット、店舗、営業など)を決め、それぞれのプロセスを明確化します。

それぞれのプロセスにおける見込み客数、成約数などを見積もります。

また、PRやセールスマンを活用する場合には、具体的にどんな媒体を利用し、セールスマンの数を何人にするか決め、そのコストを見積もります。

7.で見積もった利益から販売でかかるコストを引いたあとの利益を計算します。

その利益の数値が妥当であるか検討します。

利益があまりにも少ない場合には、販売・マーケティングコストを下げることができないか検討します。

 



9.リソースを集める

商品・サービスを作るための人、セールスマンを探します。

まずは、最小人数にしておきます。

商品・サービスを作るために必要な材料を調達します。

もしくは、外注します。

ここでは、できるだけ最小ロットで用意します。

 



10.テスト販売する

最小リソース、最小ロットで、まずは、テスト販売します。

必ず、販売・マーケティングのプロセスの過程で計測します。

計測した数値を見て、問題点を洗い出し、商品・サービスを改善したり、販売・マーケティングの方法を改善します。

★会社経営「起業ネタ」


ビジネスを始める方法

ビジネスを始めるためには、まず、自分はどんなビジネスをするのか決めなくてはなりません。

そのビジネスを決めるには、次のステップで進めるのがよいでしょう。



1.やりたいことでやれることを列挙する

2.それぞれのビジネスをやっている会社をリサーチする

3.自分の強み、差別化できることを考える

4.ターゲットを決める

5.商品、サービス、どこで利益を出すかを決める

 



1.やりたいことでやれることを列挙する

まずは、自分がやりたいと思っていることで、できることを一気に、列挙しましょう。

全部で100個ぐらい出してみましょう。

とりあえず、短期集中で一気に出してみることが重要です。

そして、少し時間をおいて、100個のリストを見直しして、あまりにも現実的でない項目は、削っていきます。



2.それぞれのビジネスをやっている会社をリサーチする

1.で完成したリスト、それぞれのビジネスの項目に対して、そのビジネスを行っている会社をリサーチします。

大手企業から中小企業までできるだけピックアップします。

ピックアップした会社それぞれの事業内容、商品・サービス、顧客、収益の構造(どこで儲けているのか)を把握します。

 

3.自分の強み、差別化できることを考える

1.のリストに残ったビジネスそれぞれに対して、自分の強み、差別化できることを考えていきます。

2.でリサーチした競合他社のビジネスモデルを参照し、既存の企業では行っていないビジネスモデル、強みを見つけていきます。

ここで、どうしても差別化できないビジネスだと判断した場合は、リストから削除していきます。

 

4.ターゲットを決める

ここでだいぶ、候補のビジネスが絞れてきたかと思います。

もうすでに候補が1つぐらいしか残っていないこともあります。

残ったビジネス候補について、ターゲットを決めます。

 

5.商品、サービス、どこで利益を出すかを決める

そして、最後に、商品、サービスを決めます。

さらに、どこで利益を出すか、キャッシュポイントを決めます。

利益の出ないビジネスは、ビジネスではありません。

なんとか、利益ができるようなビジネスモデルを考えます。

 

これで、ようやく、ビジネスの骨組みができてきました。

次は、それを実行に移すための計画を立てていきます。

★オーナー経営「M&A」


効果的な事業継承とは

経営者が高齢となり、後継者に、事業を継承する方法として主に3つ挙げられます。

1.親族、子孫に引き継ぐ

2.優秀な社員に引き継ぐ

3.第三者に売却する(M&A)

 

1.親族、子孫に引き継ぐ

一番イメージしやすい継承の方法ではないでしょうか。

特に、会計士・税理士、医師などの「先生」と呼ばれている専門職の場合にこの傾向が強いです。

「先生」業の場合、お客様は「先生」だからこそお願いするという傾向が強いため、全くの他の先生に移り変わりにくいというのがあります。

また、こういった「先生」の息子、娘は、親と同じ職業になる傾向が強く、最終的に、息子、娘が継ぐと形がスムーズだったりするのです。

一方、一般企業の中小企業の場合も、同族会社である場合は、親族、子孫が継ぐことは多いようです。

しかし、息子、娘が必ずしも、会社経営が得意であるとは限りませんので、うまくいかないことも多々目にします。

 

2.優秀な社員に引き継ぐ

専門職の場合は、このケースは少ないようです。

優秀な職員は、独立してしまい、お客様ごと持っていかれることのほうが多くなります。

優秀な職員を引き留めておくための対策を考えなくてはなりません。

一般企業の場合は、幹部候補生を早い段階から見つけ、教育をしていかなければなりません。

 

3.第三者に売却する(M&A)

専門職の場合は、まだ、抵抗感があるようです。

しかし、親族や職員の中で後継者が見つからない場合は、売却を検討することになります。

売却してもらうようにするために、早い段階から収益性の高い、強い事務所に成長させていく必要があります。

一般企業の場合、第二の人生について考えている経営者は、売却について前向きのようです。

また、経営者自身が、病気になったときにはじめて、売却を検討するパターンが多いです。

★マーケティング戦略「専門サービス」


専門サービスのマーケティング

現在、会計事務所などの専門サービスのマーケティングにも携わっています。

そこで、今回は、通常のプロダクトを売る商売のマーケティングと専門サービスのマーケティングとの違いについてお話ししたいと思います。

まずは、通常のプロダクトを売る場合のマーケティングは、

1.計画、目標設定

2.見込み客集め

3.見込み客アプローチ、フォロー

4.販売、クロージング

5.販売後のフォロー、サポート

というプロセスになります。



一方で、専門サービスにおいては、むやみに見込み客リストを集めることはしません。

だれもがそのサービスのターゲット客になるわけではないのです。

たとえ、ターゲット客だとしても、広告を見たり、サービス内容を確認しただけでは、すぐにそのサービスを受けようとは思わないのです。



重要なのは、サービス提供側の信用なのです。

専門サービスにおけるマーケティングで、もっともやらなくてはならないことは、

ブランド構築と信頼性の構築なのです。

もちろん、サービス提供側の会社、個人を認知してもらわなければなりませんので、人脈作りも必須となります。

ここでの人脈作りは、Face to Faceが基本になります。

SNSを使った薄いつながりでは、なかなか深い信頼性が生まれないものだからです。



さらに、ブランド構築、信頼性の構築のために、オンライン上で、一貫した主張、発言、表現をしていかなければなりません。

しかし、オンライン上だけでは、新規顧客を得ることは難しいかと思います。

オフライン上での顧客開拓が必要ですが、オンラインとオフラインの両方を駆使することによって、相乗効果は表れてくるでしょう。

★経営分析「損益分岐点分析2」


経営の余裕度を見るには

前回、費用を変動費と固定費に分けるというのを説明しました。

そこから先の話になります。

まず、限界利益というものを計上してみます。

限界利益とは、売上高から変動費を差し引いた利益のことをいいます。

(限界利益)=(売上高)-(変動費)

変動費は売上に連動していきますから、売上が増えれば、限界利益もそれに比例して増えていくのです。

もし、限界利益がマイナスの場合は、売れば売るほど、マイナスが増えていってしまうのです。

限界利益がマイナスになる場合は、急いで、その商品の取り扱いを中止しなければなりません。

 

さらに、損益分岐点を計算してみましょう。

損益分岐点とは、売上高=費用となる地点、売上高と費用が一致するときは商品をいくつ売ったときで、全部の売上はいくらかを示します。



例えば、商品Aがひとつあたりの販売価格が1000円とします。

商品1つあたりの変動費が500円とします。

1か月あたりの固定費が100万円とします。

商品A1つあたりの限界利益は、1000円-500円=500円です。

これが固定費全額カバーできれば、売上=費用となるわけです。

固定費100万÷商品一つあたりの限界利益500円=2000個

つまり、商品Aを2000個売れば、売上=費用と利益トントンとなるのです。

このときの1か月の総売り上げは、販売価格1000円×2000個=200万です。

このように利益トントンの地点を損益分岐点といい、そのときの売上高を損益分岐点売上といいます。

 

また、会社の余裕度を見る尺度として「安全余裕率」というのがあります。

現在の売上高が、損益分岐点売上よりどれだけ上回っているかを見るのです。

この安全余裕度が100%を超えていれば、黒字であり、100%未満の時は、赤字と言えます。

(安全余裕度)=(売上高)÷(損益分岐点売上)

ちなみに、業種により異なってきますが、一般的に、安全余裕度の目標ラインは、120%といわれています。

★経営分析「損益分岐点分析」


固定費と変動費とは

損益分岐点分析とは、何個売れば利益トントンなのか、原価が上がった場合、何個売らなければならないのか、など、売上数量、価格、コスト、利益の関係を把握できる分析のひとつです。



売上数量が2倍になったら、利益はいくらになるか、販売価格をどこまで下げたら赤字になるかといったシュミレーションを行うことができるのです。

また、会社は、損益分岐点分析によって得られる情報をもとに、利益計画、経営計画を策定しています。



一方で、会社の利益を見る指標として、損益計算書があります。

損益計算書は、売上高、売上原価、販売費など、それぞれの項目ごとの金額を見るだけなら適した指標と言えます。

しかし、売上高が3割増えたときに、費用がどう変化し、その結果、利益はどうなるかなど、色々シュミレーションをするためには、損益計算書は適せず、代わりに損益分岐点分析を行うのです。



損益分岐点分析をするためには、まず、損益分岐点というのを把握しなければなりません。

損益分岐点とは、何個売れれば、利益トントンなのか、利益がゼロとなる地点のことを言います。

その、損益分岐点を算出するためには、まず、費用を「固定費」と「変動費」に区別しなければなりません。



「固定費」とは、会社の売上高に関係なく一定金額が発生する費用のことを言います。

例えば、家賃や設備の減価償却費、保険料などが該当します。

さらに、毎月一定額の給料の場合の人件費もこちらに含まれます。



一方、「変動費」とは、会社の売上高の増減に比例して発生する費用のことを言います。

例えば、売上原価、販売手数料、荷造費、運送費、そして歩合給の人件費もこちらに含まれます。



ここでのポイントは、よりきちんとした分析を行うために、人件費の例のように、同じ勘定科目であっても、その中身をきちんと把握して、固定費と変動費に分かれるパターンがあるということです。

きちんと分けられるために、データは、ブレイクダウンできるような詳細のもので保有する必要があります。

この辺が大雑把だど、より実態に合った分析が行うことができず、正しい経営判断もできなくなってしまうのです。

 

★セミナー「ジェイ・エイブラハム」


ジェイのセミナーでの気づき

今年3月に世界No.1マーケッターと称されているジェイ・エイブラハムのセミナーに参加してきました。

そこで、ジェイは、新戦略「リレーショナルキャピタル」を世界初公開しました。

リレーショナルキャピタルについてお話ししようかと思いましたが、色々情報が飛び交っているので、今回は、少し趣向を変えて、3月のジェイのセミナーに参加して、気付いたことをシェアしたいと思います。

当然、ジェイのセミナーですので、マーケティングに関することが中心となりますが、高額のセミナー参加そのものについてもお話ししたいと思います。

私は、3月に3日間のジェイのセミナーだけでなく、その次の日の「ホット・シート」と呼ばれるジェイ自らコンサルティングをするという公開コンサルティングに傍聴者としても参加しました。

セミナーとホット・シートで気づき、学んだことをシェアしたいと思います。

 

1.すべてのアクションを数値化する

売上、コストなどの会計の数値だけでなく、顧客数、見込み客数、来店者数、ウェブアクセス数、コール数など、営業、マーケティングに関わる数値もできるだけ細かい単位で把握して、毎日分析しなければならない。



2.基本は「単価×顧客数×購入頻度」

単に売上げが下がったから、と言うのではなく、この3つにブレイクしてそれぞれの数値を検証して、原因を追究しなければならない。

また、3つのうち今回は、単価にフォーカスして、販売戦略を立てるなど、どれか1つにフォーカスして戦略を立て、実行して、それを検証し、それがダメなら、他にフォーカスするなど、選択と集中をする。



3.他業種のビジネスモデルを参考にする

ジェイは、あらゆる業種のコンサルティングを行ってきたので、同業種で当たり前のことをやってきて、これ以上成長がないときは、異業種で行われているモデルを導入することによって、新たなブレイクスルーが起きることが多いと言っていました。

 

4.徹底して自社の強みを磨く

自社の強みが他社で生かされ、他社の強みが自社で生かせることが見込まれ、リレーショナルキャピタルが生まれるのである。

 

5.相手を理解する

相手を理解し、相手の望んでいること以上のことを提供できるよう創造することがビジネスである。

 

6.仲介人、交渉人として活躍する

自分に物理的な資産がなくても、仲介人、交渉人としてビジネスをすることができる。

 

7.ものごとには順序がある

複雑と思われる問題であっても、必ず解決までの順序があるので、数値化しながら、できるだけシンプル化して、順序立てて、解決までの道のりをさぐりながら、本質を見極めていく。

 

8.苦手なことは他社に任せる

自社で営業の人の教育ができないのであれば、営業自体を他社に任せればよい。

 

9.常にレバレッジを考える

自社の強み(レバレッジをかけられる部分)を考え、相手の隠れた資産(相手の強み)を見つけてあげ、そこにレバレッジをかけられるかどうかも検証する。

 

10.正しい検証の順序で、効率よく解決策を見つける

ジェイのコンサルティングを見てみることにより、ジェイの検証の仕方、順序が大体パターン化しているのが分かりました。

ジェイの検証の順序が身に付けば、マーケティングに関するあらゆる問題に対して、より早く解決策を見つけることができると思うし、私自身、そうなってきたと思います。

 

11.セミナーは前の方に座る

前の方に座っている人の方が、やはり、ワークの時に積極的なディスカッションが行われ、問題意識の高い人が

多かったような気がします。

とはいえ、前の方にしか座っていないので、比較はしていないのですが・・・・

 

12.儲かっている人がセミナーに来る

高額セミナーに来る人たちは、セミナーに来なくても十分に儲かっているような人たちばかりでした。

儲かっていなければ、セミナー代金が払えないというのもありますが、もっと稼ぐようにするにはどうしたらよいかと向上心が高い人だからこそ、稼げるし、もっと稼ぐことができるのでしょう。

★会社経営「起業」


儲かるビジネスでスタートする

起業をしてまず最初にどんなビジネスをすればよいのでしょうか?

ズバリ!

「儲かるビジネス」です。

当たり前なのですが、皆さん分かっておらず、モヤモヤしているのです。

ビジネスとは、利益を出して、儲けなければならないのです。

赤字覚悟でビジネスをやりたいとは、誰も思わないはずです。

 

よく、好きなことで起業しましょう。と言われていますが・・・・

好きなことが、必ずしもビジネスになるとは限りませんし、

利益を追求しないから好きなことになっている可能性もあるのです。

いずれにしても、初めてビジネスを行う場合に、好きなことをするのは、応用編になります。

儲かるビジネスで本当に儲かって、十分なキャッシュを得たら、それを資金にして、好きなことのビジネスを始めるのがよいでしょう。

 

では、「儲かるビジネス」とはどんなビジネスでしょうか。

(利益)=(売上)-(仕入原価・費用)

で表せるように、儲けることは、利益を大きくすることです。

利益を大きくするには、売上を増やし、仕入原価・費用を減らすことです。

どんなに高額の商品がたくさん売れても、仕入原価や費用が莫大に大きいと利益が減ってしまいます。

儲けるためには、できるだけ仕入れ費用がかからないビジネスをやるべきです。

費用の中で、人件費や設備の費用が増えないように、できるだけ手間がかからず、設備、備品のいらないビジネスを考えましょう。

そして、売上を増やすためには、顧客のニーズに合うものでなければなりません。

また、ビジネスをスタートから加速させるためには、自分が得意なこと、分野で勝負したほうがよいでしょう。



つまり、儲かるビジネスとは、



1.仕入がない

2.人の手間がかからない

3.設備が必要ない

4.顧客のニーズがあるもの

5.自分の得意分野



であると言えます。

★経営分析「安全性分析」


会社の返済能力を慎重に確認するには

まず、前回のおさらいで、「安全性」の分析の方法としては、

・流動比率による分析

・流動資産の項目ごとの分析

・当座比率の分析

・固定比率の分析

などがあります。



「安全性」とは、会社の返済能力であり、その返済能力を最初に見る方法としては、流動比率による分析ではないかと思います。

流動比率=流動資産÷流動負債が、1(100%)以上であれば、ひとまず、合格と言えるのですが、

実は、そこに落とし穴があるのです。



流動資産の中には、現金に換金しにくい資産があるので、せっかく流動比率を出しても、意味がなくなってしまうことがあるのです。

そこで、より確かな返済能力を確認するために、丁寧に流動資産の項目をチェックしていく必要があるのです。

そこで、それぞれの流動資産のチェックポイント、リスクについて取り上げておきます。



■現金・預金

銀行預金の場合、ペイオフ解禁による、銀行の倒産のリスクが挙げられます。

銀行の経営状況を知る必要があります。



■受取手形

手形取引は、最近あまり見られなくなりましたが、相手の会社が倒産した場合は、お金が返ってこなくなってしまいます。

決済日のチェックと発行先の会社の経営状況を調べる必要があります。



■売掛金

売上代金の回収債権ですが、やはり、貸倒れのリスクがあります。

相手先が、倒産していたり、回収が長期間滞っていたりすることもあるので、定期的に不良債権になる可能性を確認、調査をする必要があります。

 

■棚卸資産

売れない商品が含まれているリスクがあります。

正規の価格で売れないリスク、代金回収に期間を要するリスクも考えられます。

定期的に売れていない商品を確認する必要があります。

 

■短期貸付金

従業員や取引先に対する貸付のことを言います。

やはり、貸倒れのリスクがあります。

従業員の給料の前借りは、要注意です。

 

■その他の流動資産

換金性のないものはないかを調べる必要があります。

 



■有価証券

時価が、買った時の価格を下回ってしまうリスクがあります。

決算書では、買った時の価格で計上されているので、一見気づかないのですが、含み損が生じてしまいます。

必ず、時価をチェックする必要があります。

 

★経営分析「安全性分析」


会社の持久力を見る方法とは

会社は、日々の取引の中で、同時に、多くの債権や債務が発生します。

モノやサービスを売った場合、代金が回収されるまでの間、売掛金や受取手形といった売上債権が計上されます。

また、商品を仕入れる場合、買掛金や支払手形を計上します。

現金商売でない限り、この掛け売りは、必ず発生するものなのです。

さらに、経費や給与、税金などの支払いも、いつも一定の期間にまとめて支払うので、未払いの債務計上を行います。

「債権」は、常に相手側から支払われないリスクがあり、「債務」は、自社で支払えないリスクがあります。

そして、会社は、成長を早めるために、先行投資をして、多くの借金をすることもしばしばです。

しかし、多くの借金をすることにより、手元に現金が残らず、資金繰りが滞り、支払いも滞ってしまうのです。

会社は、支払いが滞ってしまうリスクを避けるために、常に、会社の返済能力を見ていなければなりません。

その返済能力を見ることが、「安全性」の分析であり、資金繰りを見ることでもあります。

「安全性」の分析の方法としては、

・流動比率による分析

・流動資産の項目ごとの分析

・当座比率の分析

・固定比率の分析

などがあります。



流動比率とは、(流動資産)÷(流動負債)で表されます。

流動資産とは、1年以内に支払われる資産であり、流動負債とは、1年以内に支払わなくてはならない負債です。

つまり、流動比率が1よりも小さい場合、1年以内に、支払われる金額よりも支払わなくてはならない金額の方が多くなり、支払うお金が足らないため、借金をしなくてはなりません。

すると、お金を貸してくれるところが見つからなかったら、支払不能となり倒産することになってしまうのです。

ですから、必ず、流動比率は、1(100%)を超えていなければならず、できれば、より大きな比率でなくてはならないのです。

しかし、流動比率が1を超えて大きければいいとは限らない場合があります。

それを見るためには、流動資産の項目ごとの分析が必要になります。

★士業経営「会計事務所」


会計事務所は経営を知らない!?

公認会計士や税理士は、会計のプロであり、経営のプロではなのか、

と思われている方も多いかもしれません。

実は、公認会計士、税理士は、決して経営のプロではなく、会社経営に詳しい、得意な人の方が少ないくらいなのです。

そして、自身の会計事務所の経営や、営業、マーケティングに悩まれているかたも多いのです。

なぜかというと、公認会計士や税理士はあくまでも専門職なので、ひとつの専門に特化した深い知識を持っています。

一方、会社を経営するには、様々な要因、状況を把握して、総合的にプロデュースする能力が必要となってくるのです。

つまり、会計士や税理士などの専門職の人と、会社を経営する人とでは、違う能力が求められていて、違う観点が必要なのです。

さらに、日本の場合、会計士や税理士などの国家試験に合格するためには、膨大な量の知識、法令などを暗記しなければなりません。

試験のボリュームが膨大で、合格率も低いので、仕事と試験勉強を両立させることが難しく、試験に合格するまでは何年も、仕事をせず、試験勉強に専念する人も多いのです。

結局、試験に合格して資格を取得しても、同い年の人より社会人経験も少なく、また企業で働いたこともない人も多いので、企業での実務経験もなく、実社会での経営というものを知る機会が著しく少なかったりするのです。

あと、試験勉強や暗記が得意で試験に合格したけれども、営業や人との関わりを持って働くことがそもそも苦手という人も結構いるのです。

そういった専門職体質の人は、自分の本業に専念し、会計事務所の経営、マネジメントは、そういうことが得意な人に任せる、分業体制にした方がよいと思います。

さらに、経営者のかたは、自分の顧問税理士や会計事務所に対して、決算や税務申告だけでなく、経営コンサルティングやアドバイスのようなものもしてほしいと思っている方も多いかもしれません。

しかし、こういった事情なので、経営が分かって経営アドバイスをしてくれる会計士・税理士を探すのは、難しいかもしれません。

 

★経営分析「労働生産性」

会社の価値を見る方法とは

経営者は、経営資源を生かして、利益を最大化にしなければなりません。

そもそも、経営資源とは何でしょうか。

1.「ヒト」

2.「モノ」

3.「カネ」

4.「情報」

の4つではないでしょうか。

そして、利益を上げるということは、これらの経営資源を利用し、「付加価値」を創造することだとも言えます。

それでは、「付加価値」とは何でしょうか。

会社が、生産過程で、新たに付加された価値のことを言います。

それを計算式で表すと、

「付加価値」=「売上高」-「仕入高・外部購入費用」

となります。

簡単に言ってしまうと、

「付加価値」=「粗利」

とも言えます。


ちなみに、経営分析の中に、労働生産性分析と言うものがあります。

労働生産性分析とは、会社の経営資源を投入して、どれだけ価値が上がったか。それを、従業員一人当たりの価値で見たものを言います。

つまり、式で表すと、

「労働生産性」=「付加価値(粗利)」÷「従業員の数」

となります。

労働生産性を上げるためには、既存の社内の経営資源を効率的に有効活用することによって、売上げを上げていかなければなりません。

外部の費用を使ってしまうと、「付加価値」の部分の値が下がってしまうからです。

★法的手続き「会社設立」

会社設立のプロセス

5月15日は弊社の創立記念日です。

どんな会社も、必ず、創業、会社設立というものを経たはずです。

そこで、今回は、会社設立の手続きについてお話ししたいと思います。


会社設立は、自分の生涯のうちでそんなに何度も行うわけではないとは思います。
しかも、自分ですべての手続きを行う人はまれではないでしょうか。

人に任せるとはいえ、設立の流れだけでも知っておいたほうがよいでしょう。

では、会社設立のプロセスを説明します。

1.会社概要を決定する

会社の設立を進める上での必要な事項を決めます。
発起人、役員、商号(会社名)、本店所在地、資本金額、事業目的、発行株式の総数、金額など。

2.類似商号のチェック、事業目的の適否をチェックしてもらう

同一の住所に同一の商号が既に存在していないか、事業目的が法律で規制されたものでないかを、本店所在地の管轄する法務局でチェックします。

3.印鑑の作成、印鑑証明書を取得する

会社の各種印鑑を作成します。
さらに、発起人や代表取締役等の個人の印鑑証明書をあらかじめ取得しておきます。

4.定款を作成する

あらかじめ決められたフォームで、定款を作成します。

5.定款認証を受ける

作成した定款を公証役場に持っていき、定款認証を受けます。

6.金融機関へ資本金の払い込みをする

定款に定めた出資額(資本金)を出資者の名義で振り込みます。

7.法務局へ登記申請する

本店所在地を管轄する法務局へ登記申請を行います。

※法務局へ登記申請に行った日が、会社設立日になります。

8.会社設立後の諸届けをする

登記申請から2週間ぐらいで、設立の手続きは完了し、その後は、税務署や社会保険事務所などへの届けを行います。


会社の事業内容などを決めたりするのはもちろん、創業者がやらなければなりませんが、書類の作成、手続き自体は、行政書士さんが行うことができます。

手続き自体、決して複雑ではないのですが、細かい作業が発生するので、立ち上げ時の本業に追われているのであれば、お任せしてしまうのが効率的かもしれません。

★アンソニー・ロビンズ「出口戦略」

会社は永続しない!?

さて、いきなりですが、会社は永続するもの、永続させなければいけないものなのでしょうか?

会社を自分で立ち上げた人だれもが、その会社を設立した当初は、会社を永続させたいと思うでしょう。

しかし、会社を永続させることが、ビジネスにとって必ずしもメリットにならないこともあり、さらに、会社やビジネスも人と同じように誕生から死までのライフタイムというのがあるのを最近になって理解してきました。

そこで、今回は、会社、ビジネスのライフタイムと出口戦略についてお話ししたいと思います。


もともと、イグジット(出口)とは、金融業界で主に用いられる言葉で、創業者やファンドなどの投資家が、投資した資金を回収することを意味しています。

また、イグジットの具体的な方法としては、その会社の株式を公開(IPO)して、上場株として市場で売却する方法と、他の企業にその企業全体を売却する企業の合併・買収(M&A)による方法などがあります。

広い意味での出口戦略、イグジットの方法としては、売却、合併、買収以外にも、事業承継、清算なども考えられます。

そもそも、なぜ、出口戦略を考えなければならないのでしょうか。

人間にも誕生から死までのライフサイクルがあるように、企業にも同様に誕生から死までのライフサイクルがあります。

会社は永続するものと思われている方もいると思いますが、実は、企業は、自然の成り行きで営業を継続していると、必ず死を迎えてしまうのです。

死を迎えるころには、有能な人材を失い、顧客、取引先も失っていて、利益を生まれることがなく、組織として動かすことはできなくなってしまっています。打つ手がなくなっているのです。

死を迎える前の、成長期、成熟期の売上、利益が伸びているときに次の手立てを打つ必要があるのです。

次の手立てを打つために、そもそも、なぜその事業、ビジネスを始めたのかを振り返る必要があります。その事業を成長させるための手段として出口戦略はとても有効になってくるからです。

たとえ、合併、買収などが行われても、事業を成長させることができますので、従業員、顧客、取引先を守ることができます。

売却がされたとしても、成長期に行われれば、創業者は、キャッシュを手に入れることができます。

しかし、もし、創業者がただ会社を保有していたいという一心でダラダラとビジネスを続けていると、あっという間に死を迎え、すべてを失い、従業員、顧客、取引先すべてを不幸にしてしまいます。

従業員、顧客、取引先、そして経営者がすべて幸せでいられるようにするために、事業立ち上げ時に、その事業の目的を明確にし、出口戦略を考え、潔い決断、エグジットができるように準備したほうがよいのです。

潔い引退で有名となったのは、ホンダの創業者 本田宗一郎の65歳での現役引退ではないかと思います。この場合、後継者が育ち、リーダーとしての潮時を感じとってのものだったそうです。

そのおかげで現在も後継者によって、ホンダは順調に経営が続いているのではないかと思います。

★経営分析「資金繰り表」

中小企業の必須アイテムとは

黒字倒産を防ぐには、キャッシュフロー計算書を見ていく必要があります。しかし、これは、大企業や上場企業に当てはまる話です。

一方で、中小企業においては、キャッシュフロー計算書を作成している会社はほとんどないのが現状です。

しかし、キャッシュフロー計算書に代わるものが「資金繰り表」と言われるものです。
中小企業にとって、資金繰り表は、必須アイテムです。

今回は、資金繰り表についてお話ししたいと思います。


黒字倒産を防ぐために、企業は、資金の動きを常にチェックしていなければなりません。
資金の動きを見る指標として、キャッシュフロー計算書と資金繰り表があります。
2つの違いは、キャッシュフロー計算書は主に大企業、上場企業で作成されていて、資金繰り表は、中小企業で作成されていることだと思います。
しかし、それ以外にも、根本的に2つの指標には、違いがあります。

キャッシュフロー計算書は、過去のお金の動きを表したものです。
主に、投資家などの外部に公表するために作成されます。
上場企業にとって、キャッシュフロー計算書は、義務で作成し、開示しなければならない財務諸表の一つで、一年間の数値を公表しています。

しかし、中小企業にとって、過去のお金を動きを表したキャッシュフロー計算書はあまり必要がありません。もちろん、過去にどのようなことにいくらお金を使ったかを把握して、分析する必要はあります。

中小企業にとって重要はことは、現在から将来にかけてのお金のことなのです。

現在から将来にかけてのお金のこと、つまり、資金繰りの予測を表した指標が、「資金繰り表」です。

経営者は常に3か月先の資金の予測をしていかなければなりません。
常に資金の予測をしていくことによって、近いうちに資金の不足のおそれが予測されても、前もって余裕をもって、資金調達、借入の対策をすることができるからです。

ですから、資金の予測を表した資金繰り表は、中小企業の経営者にとって必須アイテムであり、毎月更新していかなければなりません。

資金繰り表は、月次の数値を表していきます。
まずは、毎月、実績の数値の資金繰り表を作成します。
過去の実績の数値を検証して、翌月以降の毎月の数値を予測していきます。
毎月、過去の実績と将来の予測を対比していくことを繰り返していくのです。
計画・予測→結果・実績→原因分析→対策・改善→計画・・・
と、経営者は実行していくことができます。

原因分析がしやすくできるためにも、お金が何で入ってきて、どうして出ていったかが分かるように、項目はできるだけ細かく設けましょう。


・資金は近い将来不足するのか
・売掛金の回収状況
・買掛金の支払状況
・借入金の調達・返済の状況
・設備投資の予定

などを表示し、分析しましょう。

さらに、資金繰り表は、融資を受ける際の銀行への説明用資料として有効です。
きちんと計数管理ができる会社として認められ、融資を受けやすくなります。

融資のために突然資金繰り表を作り出すのは困難ですので、今日から資金繰り表を作り始めましょう。

★ジェイ・エイブラハム「フロントエンド・バックエンド」

フロントエンドとバックエンド

今回は、ジェイのマーケティングのうち、「フロントエンドとバックエンド」について、お話したいと思います。


なかなか新規のお客様を獲得することができず、値段を下げて商品を売ったりコンサルティングなどのサービスを提供しているのですが、忙しいだけで、なかなか儲からないと悩んでいる方が多いのではないでしょうか。

これは、安いフロントエンドの商品だけを売っているからなのです。

儲かって永続するビジネスを行うためには、フロントエンドの商品とバックエンドの商品を作らなければなりません。

フロントエンドとは、お客様が最初に購入する安くて、手軽な商品、サービスのことを言います。

一方、バックエンドとは、高額で、もっとも収益を生み出すことができる商品、サービスのことを言います。
その会社にとって、バックエンド商品は、一番の売りの商品であり、会社の収益の源となるものです。

しかし、初めてのお客様に対して、いきなり高額のバックエンド商品を売っても、買うお客様は誰もいないでしょう。

そこで、お客様に対してハードルを下げ、無料のサンプル提供や無料の相談、低額のサービスを行うフロントエンドが必要となるわけです。

このしくみのメリットは、企業側だけではありません。
お客様にとっても、本当にほしい商品やサービスにめぐりあうことができるためのしくみでもあるのです。

バックエンド商品は、本当にほしいと思っていたお客様に気持ちよく提供することができるのです。

まずは、フロントエンドの商品で、その分野に興味のある人を多数集めましょう。
この段階では、商品で利益を得ようと思うのではなく、いかに興味がある人を多く集めるかなのです。

そして、その中から、バックエンド商品に価値を感じ、高い代金を払ってくれるお客様を見つけ出すのです。

ちなみにそれをさらに発展させたのがジェイの「取引のフォーク」と呼ばれる理論です。

スパゲティがフォークに絡んでいくのをイメージしていて、ビジネスにおいても、どこかの段階で、お客様はそれに絡んで引っかかるだろうということなのです。

安いフロントエンド商品と高いバックエンド商品との間にもいくつかの中間の商品を用意しておき、様々な選択肢をお客様に与えることができるのです。

★国際会計「外資系企業」

外資系企業の経理のお仕事

私自身のことで恐縮ですが、私は、独立する前、数社の外資系企業で働いていました。

たまに聞かれるのが、外資系企業の会計、経理の仕事はどんな感じなのか?

そこで今回は、外資系企業の会計、経理のお仕事についてお話したいと思います。


外資系企業というと、皆さんは、どのようなイメージを持たれているでしょうか。

オシャレで綺麗なオフィスで、素敵な外国人がいっぱいいて、英語が飛び交っていて・・・・

確かに、外国人比率の多い会社は、このイメージに近いかと思います。

しかし、外国人が一人もいない外資系企業も結構あります。

しかも、事業規模、従業員数が中小企業並みのところがほとんどです。
IBMやシティバンクなど新卒採用を行っている会社はとてもレアなケースなのです。

そして、アメリカやイギリスが本社である場合、日本においては、その子会社にあたり、あくまでもローカルカンパニーです。

さらに、会計的に見ると、日本支社であっても、日本で会社を設立していることになるので、日本での決算、法人税の申告を行っています。

一方で、アメリカ、イギリスなどの本社が連結決算を行うために、子会社として、決算のデータを本社に送信、報告することも同時に行わなければなりません。

日本での決算は、日本の会計基準、本社へ送信用の決算データは、アメリカ、イギリスの会計基準を使うため、ここでギャップが生まれてきてしまいます。

そのために、決算のプロセスが、

まず、日本の会計基準で日本の決算を行い、ギャップを修正して、アメリカ、イギリスの会計基準に作り直した決算書データを本社に送るという若干面倒なことをしています。

しかも、日本では3月決算で、本社では12月が決算だと、決算のタイミングが異なってしまうので、2回決算の作業をすることになってしまうのです。

ちなみにですが、
日本支社はほとんど中小企業であるため、使っている会計システムは、勘定奉行やJDLなどの日本の中小企業が使っているものと同等なものが案外多いのです。

このように、通常の経理業務は、とてもドメスティックな作業なのです。
しかも、システムにお金をかけることができない場合が多く、手作業が多いのも特徴です。

日本企業と違う点は、特にアメリカの企業の場合、管理会計の概念が当たり前に浸透しているので、その子会社としても、毎月、細かい経営分析、事業分析、コメントを本社に報告することが求められています。

ここでひとつ残念なのが、

日本における外資系企業は、あくまでも子会社という立場なので、日本支社としての権限は限られていて、投資はおろか、外部からの資金調達はできませんし、予算も本社の言いなりで決まってしまうのが
現状です。

世界的に見て名の知れたグローバル企業であっても、日本においてはその子会社であるため、大きなことができないというのが、意外な点であり、一番大きな外資系企業の特徴なのかもしれません。

★ジェイ・エイブラハム「ジョイントベンチャー」

無理をせず収益を伸ばす方法とは

新年度が始まり、新規事業を始めたい、今年度は収益をもっと増大させたいと思われている企業も多いかと思います。

とはいえ、自社には限られた資源しかなく、大きく事業を拡大させる術がない、むしろ、事業を拡大させようとしたら、リスクのことを考えてしまうと思われる経営者の方も多いでしょう。

そこで、世界No.1マーケッターと呼ばれているジェイ・エイブラハムは、自社に資源やリソースがなくても、さらにコストをかけずに、収益を伸ばす方法として、ジョイントベンチャー(JV)を推奨しています。

今回は、ジェイ・エイブラハムがおススメしているジョイントベンチャー(JV)についてお話したいと思います。


ジョイントベンチャー(JV)と言うと、大企業で行われている大規模な事業提携のようなものをイメージされる方も多いかと思います。

確かに、大企業においては、企業同士で行われる事業提携やアライアンスと呼ばれるもの、そして最終的には合併など割と普通に行われています。

私自身も、そういったプロジェクトに参画することも多くあります。

しかし、ジェイ・エイブラハムは、ジョイントベンチャー(JV)は、大企業だけでなく、中堅、中小企業においても有効であると言っており、そのような企業においても、ジョイントベンチャーによる収益拡大の実績を数多く残しています。

ジョイントベンチャーにおいては、まず、2つの立場というものを知っておかなければなりません。

ひとつは、「ホスト」、もう一つは、「ベネフィシャリー(受益者)」です。

「ホスト」は、顧客リストや販売網を持つ会社です。

一方、「ベネフィシャリー(受益者)」は、独自の商品やサービスを持つ会社です。

ジョイントベンチャー(JV)とは、「ホスト」の会社と「ベネフィシャリー(受益者)」の会社が、お互い補完関係を持てるように提携し、両社にとって、メリットや利益が生まれることであるのです。

もし、自社で良い商品を持っている「ベネフィシャリー(受益者)」の会社であれば、それを多くの人に売ってもらえるような「ホスト」の会社を探せばよいですし、

もし、広い販売網を持っているが、売る商品を持っていない「ホスト」の会社であれば、素晴らしい商品を持っている「ベネフィシャリー(受益者)」の会社を探せばよいのです。

ここで、もっとも重要なことは、

決して、自社だけが得になるのではなく、あくまでも、お互いがWin-Winになる関係を築かなければ、ジョイントベンチャーの意味がありません。

実際にジョイントベンチャーを行おうと思ったら、まず、何をしたらよいでしょうか。

どちらかが「ホスト」もう一方が「ベネフィシャリー(受益者)」となり、相互がWin-Winとなる関係を築くためには、まず、自社の強み、弱みを把握していなくてはなりません。

まずは、自社の強み、弱みを棚卸ししてみましょう。

そのあとに、自社の弱みが強みとなっている会社を見つけましょう。

そして、その会社の弱みが、自社の強みになっていて、その会社に貢献できることを必ず、確認しなければなりません。

ジョイントベンチャーとは、お互いの会社がWin-Winとなり、無理をせずにスムーズにレバレッジをかけて、収益を伸ばす方法なのです。

★経営分析「営業利益」

会社の利益を上げるには

売上、粗利は増えているはずなのに、損益計算書上の営業利益が増えていない!

その原因は、販管費である可能性が高いかもしれません。

今回は、会社の利益を左右させる販管費についてお話したいと思います。


営業利益は、

(営業利益)=(売上総利益)-(販売費及び一般管理費)

で、計算されます。

つまり、売上総利益(粗利)が増えていても、営業利益がそれほど増えていなかったり、減っていたりする場合は、販売費及び一般管理費(販管費)が増えていることになるのです。

逆を言うと、しっかり販管費を個別に分析し、販管費を削減することができれば、営業利益、収益を上げることができます。

それでは、販管費の詳細を見てみましょう。

販管費は、
売上げの増減とリンクして費用が変動する「変動費」と、
売上に関係なく一定額発生する「固定費」があります。

「変動費」は、
販売促進のための費用、販売活動に関係する費用で、広告宣伝費や流通経費などが含まれます。

「固定費」は、
家賃や光熱費、設備等の減価償却費、そして人件費も含まれます。

販管費を減らすためには・・・

まずは、売上に連動しない「固定費」についてですが、本当に必要なものか見直してみる必要があります。
そして、払い過ぎてはいないか、より安く抑えることはできないか、検討してみましょう。

次に「変動費」ですが、より単価を下げることができないか検討してみましょう。
また、(変動費)÷(売上)を計上してみて、前年より売上に対する変動費が増えている場合は、何に費用を掛けすぎてしまっているのか検証してみる必要があります。

最後に人件費ですが、販管費の6~7割が人件費であるケースがほとんどです。
会社の費用の中で、人件費の影響はとても高いのは、皆さん実感されているでしょう。

一方で、人件費の負荷がかかっているからと言って、簡単にリストラをすることは難しく、頭痛の種になっているのも事実です。

まずは、営業の人ひとりひとりの営業成績は、日々計測し、管理していかなければなりません。
営業成績の悪い人に対しては、すぐにリストラを決行するのではなく、コストをかけずに教育をしていけるかどうか、検証してみましょう。
間接部門の人員については、もし人件費の負荷がかかりすぎているとしたら、外部へのアウトソーシングを検討してみるとよいでしょう。

販管費は、毎月計測し、検証しましょう。
前月と比較して、販管費が増えた場合は、何が原因で増えたのか検証します。

とても地味な作業ですが、毎月の計測、検証によって、無駄な費用を減らし、収益を増やすことになるのです。

★経営管理「経営管理情報システム」

経営管理情報システムとは

「経営管理情報システム」は、主に大企業で導入していて、中小企業では導入しているところはほとんどありません。

今回は、「経営管理情報システム」についてお話したいと思います。


大企業においても、中小企業においても、

「ビジネスを数値化する」ことがもっとも重要です。

なぜなら、数値化されたものがなければ、今のビジネスがどのような状況なのか客観的に分かりませんし、それによって、今後のビジネスをどう改善したらよいかも分かりませんし、新たな戦略を立てることができません。

自分の現状のビジネスを知るために、計測し、数値化することは必須です!

それでは、計測し、数値化するのはどのようなものでしょうか。

まずは、売上などの財務諸表上の数値です。
税務申告などで表示されている会社全体での数値ではなく、商品別とか、営業担当別とかの売上、費用も何の商品のために使ったものかなど、より詳細なデータであることがベターです。

他には、非財務データと呼ばれる、財務諸表で出てこない数値があります。
例えば、顧客の情報、見込み客情報、営業による新規獲得件数、お問い合わせの数などの営業やマーケティングに関するデータです。

これらの数値、データは、より詳細なものであればあるほど、色々な角度から分析することができます。

中小企業においては、データの数が少ないので、このような数値、情報は、エクセルなどで人が管理しているのがほとんどだと思います。

しかし、大企業においては、データの数が多すぎるので、とてもエクセルでは管理しきれません。

そこで登場するのが、「経営管理情報システム」というシステムなのです。
「経営管理情報システム」とは、財務データや非財務データなど、企業内に存在するあらゆる細かいデータを一つのデータウェアハウスの中に集約させるシステムのことです。

集約されたデータから様々な経営分析用のレポートが自動的に作成され、経営者や幹部は、そのレポートを見ながら、改善点を発見したり、新たな戦略を立てたり、アクションプランを立てることができるのです。

大企業も中小企業も、「数値化する」という本来なら同じことをやっているはずだし、やるべきなのですが、企業の経済力により、使えるツールが違ってくるだけで、大企業だけ特別なことをしているように見えてくるのかもしれませんね。

★会計「キャッシュフロー計算書」

「優良企業であるかの見分け方」

先日参加したアンソニー・ロビンズのセミナーでは、世界中の経営者たちが参加していました。
積極的に学ぼうという姿勢で参加されているだけあって、参加された経営者の会社は、かなり成長されている企業、売上げが伸びている企業が多いようでした。

日本国内でも、景気とは関係なく成長し続けている優良な企業も結構あるというのも事実です。

果たして、「優良企業」というものは、どこを見れば分かるのでしょうか。

今回は、財務諸表から「優良企業」かどうかを見分ける方法をお伝えしたいと思います。


「優良企業」とは、利益を上げている企業ですよね。

それでは、利益を見るには、財務諸表のうちの「損益計算書(P/L)」を見ればよいのでは、と思うかもしれません。

確かに、損益計算書は、会社の利益(損失)を表しています。
しかし、ここで出てくる利益の数値は、実は、実際上の利益ではなく、会計の法則に従って計算された理論上の数値でしかないのです!

利益として手元にキャッシュが残っていると、事実の数値を表した利益が分かるためには、「キャッシュフロー計算書(C/F)」を見なければなりません。

では、キャッシュフロー計算書の構造を見てみましょう。

キャッシュフロー計算書は、営業活動によるキャッシュフロー、投資活動によるキャッシュフロー、財務活動によるキャッシュフローの3つに分かれています。

そして、それぞれがキャッシュがプラスでいくら、マイナスでいくらというように表されます。

この3つはそれぞれどのようなものなのでしょうか。

○「営業活動によるキャッシュフロー」
会社本来の事業から得られるキャッシュの流れを表しています。
材料を仕入れたり、商品を売ったり、社員を雇ったり、営業をしたり、など、通常の営業活動の過程でのキャッシュの動きを表しています。
ここは、会社の本業から得られる利益によるキャッシュ部分であるので「プラス」でなければなりません。

○「投資活動によるキャッシュフロー」
投資による資金の増減を表しています。
固定資産(設備など)や有価証券(株や債券など)の購入や売却による資金の増減を表しています。
投資に積極的な成長企業では、ここのキャッシュフローは「マイナス」になることが多いでしょう。

○「財務活動によるキャッシュフロー」
資金の調達によるキャッシュの増減を表しています。
銀行からの借入れによる資金の増減、株式や社債の発行による資金の増減を表しています。
「プラス」であれば、資金調達をしていることになります。


ここで、優良企業はどのようなキャッシュフローの状態か検討してみましょう。

まず、営業活動によるキャッシュフローが大きくプラスとなっていれば、会社の利益も大きく、健全な会社と言えるでしょう。

さらに、成長させるために、積極的に投資をして、キャッシュフローはマイナスになっているかもしれません。

一方で、資金は潤沢なので、あえて資金調達をする必要がなく、財務活動によるキャッシュフローはマイナスになります。

つまり、
「優良企業」のキャッシュフローの構造は、
営業活動によるキャッシュフローが大きくプラス
投資活動によるキャッシュフローはマイナス
財務活動によるキャッシュフローはマイナス

となります。

ちなみに、「危険な会社」は、
営業活動によるキャッシュフローがマイナス
投資活動によるキャッシュフローがプラス
財務活動によるキャッシュフローがプラス

となります。
本業でうまくいかず、必死に資金調達をしたり、資産を売却して資金をかき集めている状況ですね。

★アンソニー・ロビンズ「ビジネスパーソン3つの分類」

「己を知ってジョイントベンチャーを考える」

アメリカでは、労働者人口の25%以上が、フリーランスとして働いているそうです。
日本においても、ここ数年、フリーランスや一人起業家として働いている人が増えてきているなぁと私自身実感しています。

しかし、しばらく一人で頑張ってきた人であっても、もっと売上げを伸ばしたい、事業を拡大させたいと思ったときに、人の雇用やビジネスパートナーを見つけたりすることを考え始めるかと思います。

今回は、ビジネスパートナーを見つけたり、ジョイントベンチャーをしたいと思ったときに必要なことをお伝えしたいと思います。


強い組織、チームを作る際に自分の右腕となる人、
ジョイントベンチャーをする際のビジネスパートナーとなる人
としてふさわしい人は、

ずばり、

自分とはタイプの違う人!です。

自分と似たような人だったり、ウマが合うような人とビジネスをしていてもあまり成長していかないのです。
ビジネスを飛躍させるためには、自分とは異質の人、自分ができないことができる人と組むことにより、相互補完しながら成長していくことができるのです。

自分が不得意なことをやり続けるのはとても効率が悪いのです。
自分が不得意なことは、それが得意な人に任せてしまいましょう。
ビジネスはスピードが大切です。不得意なことを習得している時間がもったいないですよね。

それでは、自分のタイプと異なる人を見つけるにはどうしたらよいでしょう。

まず、自分のタイプを知りましょう!

案外、自分のことって自分が分かっていないことが多いので、ここが一番のキモかもしれませんね。

人のタイプの分け方は、色々あるかと思います。
今回は、アンソニー・ロビンズが提唱しているビジネスパーソンの3つの分類についてご紹介します。

<アンソニー・ロビンズのビジネスパーソンの3つの分類>

1.アーティスト・タレント

2.マネージャー・リーダー

3.アントレプレナー


1.のアーティスト・タレントタイプの人は、
作ること、創造することが好きな人です。
自分の才能を生かして、どんなことが起きても絶え間なく、ずっと継続して作り続けることができなくてはなりません。

2.マネージャー・リーダータイプの人は、
人やシステム・プロセスを管理していくことが好きな人です。
ビジネスを総合的に見ることができる人です。

3.アントレプレナータイプの人は、
お金が大好き、リスクが大好きな人です。
お金のために、すぐにビジネスを売却できる人です。


この3つのどれにもあてはまると思う人も多いのではないでしょうか。
しかし、人は、本質的にこの3つのうち1つにしか当てはまらないそうです。

さらに、起業家だから、3.のアントレプレナータイプとは限らない
のだそうです。アーティストタイプの起業家であったり、マネージャータイプの起業家であったり、アントレプレナータイプの起業家であったりと分かれるのだそうです。

そして、自分がもしアーティストタイプであれば、マネージャータイプの人を探したり、自分がアントレプレナータイプであれば、アーティストやマネージャーを探したりと、自分とは異なるタイプの人とジョイントベンチャーをしなければならないと、言っていました。

ちなみに、自分がどのタイプか分からないという人は、何人か他の人に聞いてみるのが一番です。

★アンソニー・ロビンズ「7つの戦略」

「定期的に情報をシェアしていますか」

今回は、社内の中で定期的に戦略や問題をシェアする機会を設けているか?

そして、アンソニー・ロビンズが唱えている7つの戦略とは?

について、書いてみました。


色々な会社を見てきて感じているのですが・・・

継続して成長し続けている会社は、社員全員が、その会社の戦略や方針などを知っていて、同じ方向を向いて仕事をしているようです。

そして、社内の良いことも悪いことも隠すことなくシェアされていて、風通しの良い状況が作られているように感じられます。

何でもシェアされるので、何か問題が起きても、それもすぐにシェアされ、全員で問題解決に向かっていくスピードも速いのです。

社員全員で、どんどん目の前の問題を解決し、前進していきながら、成長していっているのです。

では、どのようにして、社員全員で情報をシェアしていけばよいでしょうか。

毎週何曜日の何時にという具合に、定期的に情報をシェアするミーティングを設けましょう。

大きな会社であれば、部門ごと、グループごとで、そのグループ内の問題について話し合う機会にします。

小さな会社であれば、社長も含めて全員参加のミーティングにします。
全社で会社の戦略について共有し、社員からの色々な意見をオープンにしましょう。

戦略は、営業・マーケティングから管理まで、色々なトピックがあるかと思います。
それぞれの会社で、戦略をいくつかのテーマ・トピックに分けて、毎週1テーマごとを振り返って、改善点などを話し合うようにします。


アンソニー・ロビンズは、戦略を次の7つに分けて考えています。

1.効果的なビジネスマップ(ビジネスプラン)

2.戦略的イノベーション

3.世界に通用する戦略的マーケティング

4.販売システム

5.財務分析

6.人材・プロセスの最適化・最大化

7.熱狂的な顧客の獲得


この7つの戦略を常に向上することによって、ビジネスをより優位な地位に維持し続けることができる、と述べています。

そして、この7つの戦略を常に向上させるために、毎週定期的にチームメイトを集めて、1つの戦略について、起きている問題を解決していかなければならない。

その解決していくのは、トップの人が言うのではなく、部下の人の意見を聞き、部下の人が解決していくようにする。

と言っています。
7週間で戦略を1周することになり、1年で7回、回ってくる計算になりますね。

大切なことは、戦略・経営に関するすべてのことについて、全社員で、常に共有し、問題意識化し、さらに、そのようにするために、仕組み化・システム化することなのです。

★経営分析「顧客数」

「顧客数は把握していますか」

経営分析を行うために使う数字は、財務情報と非財務情報があります。

財務情報は、前回説明しました決算書に出てくる数値です。
例えば、売上100万円、広告宣伝費50万円というような実績の数値です。

一方、非財務情報は、財務情報以外のすべての情報、数値です。
例えば、顧客数、見込み客数、お問い合わせ件数、クレーム件数、Webアクセス数などきりがありませんが、営業活動に関する情報ならすべて含まれてきます。

こういった様々な非財務情報のうち、特にスタートアップ時の会社が最も重視しなくてはならない情報は、

顧客数です。

今回は、どうして顧客数を見ていかなくてはいけないのか説明していきます。


スタートアップ時の会社は、とにかく売ること、売り上げを上げることに必死になっているかと思います。

そして、顧客数を把握していない会社が多いようです。

大手企業、大会社では、CRMと呼ばれる顧客管理システムを導入して、顧客のデータをすべてデーターベース化して、顧客の属性の細かいところまで逐次分析しているところが多いのですが、小さな会社では、事情がまったく違っているのです。

顧客の情報をExcelなどで管理するのは手間がかかり大変ですが、まずは、毎月の顧客数の増減は、きっちり把握していきましょう。

スタートアップ時は、顧客数を増やすことが何よりも重要です。

売上を上げる3つの方法は、

〔顧客数〕×〔平均単価〕×〔購買頻度〕

と言われています。それぞれの数値を上げていかなければなりません。
3つのうち、平均単価と購買頻度は、新規顧客を獲得後に、顧客との継続的なリレーションにより、上げていくことが可能です。
従いまして、まずは、顧客数を一気に上げることが得策なのです。

スタートアップ時は、顧客数が減ることはめったにないかと思います。
常に増加していくのが当たり前ですが、その増加率が下がったり、予測よりも増加していないようでしたら注意が必要です。

まずは、商品・サービスを見直してみましょう。

○商品・サービスの特性が明確で分かりやすいものか
○購入しやすい仕組み、システムになっているか
○価格が妥当な設定になっているか


〔顧客数〕=〔見込み客数〕×〔成約率〕

とも言えますので、見込み客のリストの見直しと営業の商談方法の見直しも行ってみるとよいかと思います。

★会計「決算書」

「決算書とは何なのか」

この2月中旬ぐらいから夏手前にかけて、会計事務所、会計関係の仕事に携わっている人にとっては、繁忙期を迎えます。
まずは確定申告から始まって、3月決算の会社の決算、税務申告などイベントが続くからなのです。

そんな会計イベントを会計士、税理士、経理業務の担当者などにすべてお任せしましょうではなく、経営者そしてビジネスパーソンも最低限知っておいたほうがよい会計知識をお伝えしたいと思います。

今回は、決算書についてです。


会社は、日々様々な経済活動を行っています。

商品・サービスを販売したり、商品を仕入れたりする営業活動。
広告費を支払ったり、従業員に給与を支払ったり、備品を購入したり、家賃を支払ったりします。
さらに、銀行からお金を借りたり、機械を購入したり、設備投資もしたりします。
これらすべてが、会社の経済活動です。

決算書は、これら会社の経済活動の結果を数字で表したものです。
つまり、決算書を見れば、会社のビジネスの結果が分かるのです。

決算書は、少なくとも年に1回は作成することが義務付けられています。
すべての会社は、税務署に税務申告するために決算書を提出しなけいればなりません。
さらに、上場企業は、株主に決算書を公開しなければなりません。

決算書は、会社の利害関係者に対して、会社のビジネスの実態を公表するためのツールなのです。
利害関係者が会社のビジネスの実態を正しく把握するために、決算書の数字は、ウソ偽りがなく、正しい数値でなくてはなりません。

そもそもなぜ難しい会計基準、会計用語や勘定科目名が存在しているのでしょうか。

利害関係者は、色んな会社の決算書を比較、検証しようとします。
決算書が個々の会社ごとで独自のルールで作られてしまうと、比較することができません。
つまり、利害関係者が複数の決算書を比較できるようにするために、共通のルールを設けたのです。

決算書の中には、
1.貸借対照表(B/S)
2.損益計算書(P/L)
3.キャッシュフロー計算書(C/F)
があり、この3つを特に主要財務3表と呼ばれています。

1.貸借対照表(B/S)とは、
会社の期末時点の財政状態を表したものです。
期末時点とは、3月決算の会社ですと、3月31日時点のことを言います。
つまり、3月31日時点で、会社がどんな資産(財産)を持っていて、どんな負債(債務)を負っているかを表しています。
さらに、貸借対照表を見ることで、会社の安全性を分析することができます。

2.損益計算書(P/L)とは、
会社の一会計期間の経営成績を表したものです。
一会計期間とは、4月1日から翌年3月31日までの1年間の取引のことです。
つまり、1年間で、売上がどれだけで、経費がいくらで、いくら利益が出たかを表しています。
さらに、損益計算書を見ることで、会社の収益性を分析することができます。

3.キャッシュフロー計算書(C/F)とは、
会社の一会計期間のキャッシュフローの状況を表したものです。
一会計期間とは、損益計算書同様、1年間の取引のことです。
つまり、1年間で、会社のキャッシュ(現金・預金)が何が原因でいくら増え、何が要因でいくら減ったかを表しています。
さらに、キャッシュフロー計算書を見ることで、キャッシュにフォーカスしながら、会社の安全性と収益性の両方を分析することができます。

★経営分析「売掛金」

「黒字倒産を防ぐには」

春に向かっている時期には、何か新しいことをやってみたくなりますよね。
春の季節に、起業を決心する人、会社を設立する人も多いようです。
しかし、せっかく起業をしても、事業を継続することが難しく、倒産する会社も増えているというのも事実です。

また、ビジネスを継続させる基本は、資金繰りです。
資金繰りがうまくできないと黒字倒産となってしまうのです。

今回は、黒字倒産のメカニズムについてお話したいと思います。


●黒字倒産とは

販売の時点で、売上として収益が計上されているのにも関わらず、入金のタイミングが遅いか入金させていないため、資金不足で、倒産となってしまうことです。

入金のタイミングが遅いとは、法人同士の契約などの場合、販売代金の回収を1か月後、2か月後などに設定している場合です。
さらに、入金前に仕入代金の支払いの期限が先に来てしまう場合、その時点で資金不足で仕入代金も支払うことすらできなくなってしまうのです。

入金がされないとは、いわゆる「貸倒れ」がおきたことで、顧客の経営状況が悪化して、いつまで経っても回収できないことです。


●黒字倒産を防ぐには

ビジネスを継続するには、資金繰りをよくして、黒字倒産を防ぐことが必要です。

黒字倒産を防ぐには、収益と入金とのタイミングラグがおきないビジネススキームを考えるべきだと思います。

収益と入金のタイミングラグがおきないビジネススキームとは

○前金制にする

○現金支払い(その場で支払い)にする

○仕入代金の支払いのタイミングを遅らせるよう仕入先にお願いする

○仕入先が顧客へ直接商品を発送して、自社で在庫を持たないようにする


また、貸倒れがおきないように、「売掛金」の残高を毎月チェックするようにしましょう。
残高がある場合は、得意先、入金予定日を必ず確認し、入金予定日が過ぎている場合は、現金預金出納帳とも照合させます。

入金がされていないと確認できたら、得意先に早めにコンタクトします。
毎月のチェックで、貸倒れのリスクを抑えることができるでしょう。

中小企業では、入金チェックをきちんとしていないところも多いので、プロセスを決めて、仕組み化していきましょう。

★士業「士業のセールス」

「営業をしなくても成約できるコツとは」

年が明けてこの1ヶ月間、何人かの経営者の方とお会いする機会がありました。
経営者同士の会話は、どうしてもビジネスに関すること。
その中でも、よく聞かれるのが、
「どうやってお客さんを見つけているのか?」

コンサルティング業のような法人相手の商売であり、かつ、モノを売る商売でない場合の「営業」に興味を持たれる方が多いのでしょう。

しかし、いつも私は、「営業をしたことがないんです・・・」とあいまいな回答をしてしまいます。
なぜなら、営業そのものが苦手でセールストークというものをやったことがないのです。

とはいうものの、成約につながるちょっとしたコツがあることに最近気づいてきました。

今回は、コンサルタント、士業の人が営業をしなくても成約できるコツをお話していきたいと思います。


「営業」という意味には、「マーケティング」と「セールス」が含まれていたり、「セールス」のことだけを「営業」と言う場合も多いと思います。

「マーケティング」とは、見込み客を集めることです。
特に、コンサルタント・士業は、見込み客を集めるだけでなく、見込み客との信頼関係を築いていくことが大変重要です。

この見込み客との信頼関係の築いていくマーケティングの方法は、Webを使う場合と対面の場合があり、両方とも実践していく必要があります。
詳細は、別の機会に取り上げていきたいと思います。

「セールス」とは、契約することです。
コンサルタント・士業の人は、ここで、決して売り込みをしてはいけません。
お客様が問題としていること、必要としていることに対して、提案していかなければなりません。

「マーケティング」のほうがより重要ではありますが、「セールス」はほんの少し気をつければ、成約率がアップします。

成約率をアップさせる「セールス」のコツは、

1.レスポンスが早い
  →面談日程を決定する際の連絡はスピーディーに

2.親しみやすさ
  →リラックスして、自然な会話をする
  →話しやすい雰囲気で、聞き役になる

3.誠意を示す
  →あらかじめお客様のHPを見て、会社の事業内容、業界分析をしておく
  →お客様からの質問に答える

4.分かりやすいサービス内容の説明
  →サービス内容は具体的に詳細に説明する
  →料金も必ず明示する
  →自社の強みを説明する

5.売り込みをしない
  →その場で、お客様に決断させようとしない
  →お客様のニーズにいかに対応できるかを提案する
  →ニーズに対応できない場合は、できないことも正直に言う

★経営分析「キャッシュフロー・粗利」

「経営者が見るべき2つの数値とは」

経営者の皆さんにとって、「経営分析」というと何だか専門的で尻込みしてしまいそうと思われる方が多いかと思います。

「今すぐに色んな会計の計算書から、自社の経営状況を分析せよ」
と言われても、何からはじめてよいのやら、まったく困難だと思います。
しかし、経営者は、よりスピーディーな経営判断をしていく上で、数値を分析していかなければなりません。

そこで、私がおススメする経営者が見るべき2つの数値を紹介していきたいと思います。
2つを見るだけなら簡単にできそうですよね。


私がおススメする経営者が見るべき2つの数値とは、

1 現金預金残高
2 粗利益

なぜこの2つの数値かを説明していきますね。


1 現金預金残高

「勘定合って銭足らず」という言葉があります。
これは、儲かっているはずなのに、手元にお金がない状況のことを言っています。

一生懸命、営業の人が売って、売上が増えているはずなのに、手元の現金がカラカラ。。つまり、顧客からの入金が3ヶ月や半年先である商売だと、現金化できないということなのです。
さらに、商品が売れていると、仕入れのために現金が出ていってしまうのです。

このように、日々の企業活動の中で現金は、動いていたり、動いていなかったりと、とてもあいまいな存在になっています。

日々の現金の動きは必ず、現金出納帳など記録をとり、現金がカラカラになる前に、そのことに気づき、早めの対策が取れるように注意しましょう。

また、取引の都度仕訳データを入力し、会計帳簿をきちんと備えている会社は、「キャッシュフロー計算書」を見て、詳細の原因を追究していきましょう。


2 粗利益

経営をしていく上で、利益を見ていくのは当然でしょう。

ここでの粗利益とは、計算書上の「売上総利益」のことです。
売上総利益は、「売上総利益」=「売上」-「売上原価」
で計算されます。

「売上原価」には、仕入原価、物流コストなど、商品、サービスを完成させるためにかかった費用ですが、人件費、広告宣伝費などの営業のための費用は含みません。

ここで重要なのは、「売上」を単に増やすことに注力を置くのではなく、いかに安く仕入れ、高く売ることによって利益を上げるかということです。

利益が増えれば、広告宣伝費にお金をかけたり、新たな設備投資をしたり、従業員を増やしたりと、営業の継続、拡大をすることができます。

しかし、利益がマイナスになってしまうと、従業員に給料も払うことすらできなくなってしまうのです。

もし、新規で事業を始める場合は、粗利率(粗利益÷売上)の高い商品、サービスを選択すべきです。

つまり、仕入コストができるだけかからない商品、サービスを選択すべきなのです。
自力で仕入コストを下げるのは、売上を上げるよりも難しいのです。

★税務「税務申告スケジュール」

「意外と知らない支出とは」

会社を経営していく上で、キャッシュフローの管理が一番重要です。
キャッシュフローが常にプラスになっていれば、経営は回っていくと思います。

キャッシュフローをプラスにするために、入金側に注目し、売上を増やそうと努力をしているのではないかと思います。

一方、支出側(出金側)のほうは、忘れがちになってしまいます。
従業員への給料、家賃・光熱費、原材料費などの費用の支払いの他に、
いったいどんな支出が発生しているのでしょうか。


新規開業白書によると、
開業前に知らなかった支出の内訳は、以下のとおりの統計になっています。

【開業前に知らなかった支出の内訳】

◇源泉徴収した所得税・住民税

◇健康保険の事業主負担

◇厚生年金の事業主負担

◇機械・土地・建物にかかる固定資産税

◇消費税の納付


これを見ていただくと、社会保険料の会社負担分と税金とに
大きく分けられます。

さらに、社会保険料と源泉徴収税は、会社員ですと、給料から天引きされるものなので、企業側で支払いの処理をしているとは気づきもしなかった人も多いはずです。

一方、税金のほうも、法人税ぐらいは知っていても、さらに消費税、固定資産税があって、それぞれの税金はいくらぐらい支払わなくてはならないのか見当がつかないかと思います。

税金の具体的な計算や申告は、税理士さんにおまかせするのがよいかと思います。

しかし、経営者・社長は、あらかじめ、月々のキャッシュフローを予測するために、それらの税金のおおよその金額、納付日は知っておきましょう。

●法人税の申告期限(申告書提出、納付)
 ⇒決算日から2ヶ月以内
 ※3月決算の場合は、5月31日が申告期限です。

●消費税の申告期限(申告書提出、納付)
 ⇒法人税と同様、決算日から2ヶ月以内
 ⇒個人事業主の場合は、3月末
 ※3月決算の場合は、5月31日が申告期限です。

●固定資産税の納付
 ⇒6月(第1期)、9月(第2期)、12月(第3期)、2月(第4期)

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経営戦略、マーケティング戦略、会計、経営分析、マネジメント全般について、分かりやすく説明していきます。
経営者の方、これから起業をしようと思っているビジネスパーソンの人に向けてお伝えしていきます。

会計や経営分析が中心となる内容ですが、アンソニー・ロビンズやジェイ・エイブラハムから学んだ最新のマーケティング手法やマネジメント全般についても書いていきたいと思っています。

一人でも多くの方に読んでいただけたらと思っております。
よろしくお願いいたします。